特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
筋骨格症状をみる・なおす
痛みに効く漢方薬
津田 篤太郎
1
,
矢数 芳英
2
Tokutaro TSUDA
1
,
Yoshihide YAKAZU
2
1聖路加国際病院Immuno-Rheumatology Center
2東京医科大学病院麻酔科
キーワード:
レーダーチャート
,
気血水
,
五臓
Keyword:
レーダーチャート
,
気血水
,
五臓
pp.497-501
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_497
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪局在があいまいで,器質的要因を特定できない疼痛は西洋医学的に解決が困難なことが多く,漢方は有力な選択肢の一つである.
▪漢方では,冷え・血行不良・水の巡り・炎症・栄養障害・ストレスの6つの要因で「痛み」を解析する.
▪全身を巡る気血の巡りが悪くなると痛みの原因となる.不足した気血を補い,うっ滞した気血の流れを疎通させることが漢方治療の大原則である.
▪冷えに対しては附子などで温め,炎症に対しては麻黄や石膏で清ます治療を選択するが,場合に応じて「温めつつ清ます」こともありうる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018