特集 すぐそこにある心血管エマージェンシー
緊急検査各論:問診よりも検査が先ということもある
超音波検査
岩倉 克臣
1
Katsuomi IWAKURA
1
1桜橋渡辺病院心臓血管センター
キーワード:
左室収縮能
,
心膜液貯留
,
循環血液量
,
冠動脈支配領域
Keyword:
左室収縮能
,
心膜液貯留
,
循環血液量
,
冠動脈支配領域
pp.1241-1244
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1241
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Summary
▪まず心膜液貯留,左室収縮能,心室拡大,循環血液量,弁閉鎖不全などを評価する.
▪急性冠症候群の壁運動異常は解剖学的な冠動脈支配領域に一致して出現する.
▪大動脈解離は大動脈内のflapの検出とともに,心臓への伸展に伴う異常に注意する
▪肺血栓塞栓症は右室拡大,肺高血圧,三尖弁閉鎖不全で診断する.
▪呼吸困難には心不全(HFpEF,HFrEF,弁膜疾患)以外に肺血栓塞栓症なども忘れない.
▪ショックではまず下大静脈と左室の収縮性などから機序を鑑別する.
▪自由壁破裂など急性の心膜液貯留では,多量でなくても心タンポナーデに陥る.
© Nankodo Co., Ltd., 2017