特集 退院後を見据えたがん患者のスキンケア
総論
スキンケアの基礎
松原 康美
1
Yasumi MATSUBARA
1
1北里大学健康科学部/がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.565-568
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_565
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はじめに
がん患者は治療の影響や病態により,皮膚のバリア機能が低下していることが多く,入院中・治療中を問わず,退院後・治療後にもスキンケアの継続が必要である.とくに化学療法や放射線療法の影響により,皮膚は脆弱化し,外的刺激により損傷を受けやすくなる.また,スキントラブルの発症に伴う疼痛,そう痒などの苦痛は,生活の質(quality of life:QOL)にも影響を及ぼす.
そのため,がん患者にとってのスキンケアは,療養生活と治療継続において重要である.本稿では,スキンケアの基本である洗浄,保湿,保護について概説する.

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