Japanese
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特集 消化器疾患に対する機能温存・再建手術
III. 肝胆膵領域
14. 脾温存腹腔鏡下膵体尾部切除
Laparoscopic spleen-preserving distal pancreatectomy(Lap-SPDP)
中村 慶春
1
,
松下 晃
1
,
古木 裕康
1
,
神田 知洋
1
,
吉田 寛
1
Y. Nakamura
1
,
A. Matsushita
1
,
H. Furuki
1
,
T. Kanda
1
,
H. Yoshida
1
1日本医科大学外科・消化器外科
キーワード:
尾側膵切除
,
鏡視下手術
,
機能温存手術
Keyword:
尾側膵切除
,
鏡視下手術
,
機能温存手術
pp.585-589
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_585
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膵体尾部切除術(DP)における脾臓温存の大きな利点として,術後,長期にわたり感染防御力を維持できることがあげられる1,2).患者の長い人生を考えるならば,脾臓を温存することで手術の安全性および根治性が損なわれない場合には,術者は脾臓温存術式を選択することを心掛けるべきである.腹腔鏡下手術は術者全員が同一視野のもとで腹腔鏡の拡大視効果を実感しながら繊細な切除・郭清手技を実践していくことを可能とする.DPにおいては,開腹術では展開しづらい脾門部までもリアルタイムでモニターに映し出し,手術参加者全員の視覚同意を得ながら手術操作をすすめていくことができる.この点においては,脾臓温存術式は腹腔鏡下手術の大きな恩恵を受けうることになる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019