発行日 2005年4月11日
Published Date 2005/4/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005176226
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広範囲骨欠損に対するサイトカイン治療に関する問題を解決するために,完全な連通気孔を有するハイドロキシアパタイト(IP-CHA)とポリ乳酸ポリエチレングリコール共重合体(PLA-PEG)を組み合わせた.動物実験として,白色家兎橈骨骨欠損モデルに5または20μgのヒト遺伝子組み換え骨形成蛋白(BMP)-2(rhBMP-2)/PLA-PEG/IP-CHA複合体を挿入し,IP-CHA単独をコントロールとして,術後4,8週時点の骨形成を評価した.2つの担体を組み合わせたバイオマテリアルは高い骨伝導能,骨誘導能を有していた.術後4週時点ではrhBMP-2用量に依存した骨形成量の差を認めたが,術後8週時点では両群のX線像,組織像,力学強度はほぼ同一であった.IP-CHAの骨伝導能に加えて,PLA-PEGによる連通気孔内骨形成に最適なdrug delivery systemが,必要BMP量の減少につながったと思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005