発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2005176140
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モルヒネの副作用が強く,疼痛マネジメントが困難であった膵臓癌患者(60歳男性)への関わりに悩んでいた病棟看護師が,癌看護専門看護師(以下,CNS)への相談を活用しながら実践した疼痛マネジメントの過程を報告した.疼痛とMSコンチンの副作用である嘔気,排尿困難,眠気に加え,消化管の通過障害と化学療法による嘔気が同時に出現したことが患者を混乱させ,それらの症状の緩和が図れなかったため,担当看護師も混乱に陥っていた.CNSのアドバイスで,患者の症状のみにとらわれていたことに気づいた看護師は,患者の思いに寄り添い,患者・家族の体験そのものを理解することで,主体的に医療チームの調整を行うことができた.また,CNSからの医師を含む医療チーム全体への情報提供により,オピオイドローテーションをスムーズに行うことができた
©Nankodo Co., Ltd., 2005