発行日 2001年5月20日
Published Date 2001/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2001262437
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癌と診断されホスピス外来受診中の42~81歳の患者13名(男性5名・女性8名)を対象に,患者が各過程において,医療内容や医師の対応に対して抱いた気持ちの内容と,その変化について調査した.患者は受療の全過程を通して医師への強い信頼と治療に対する希望を抱いていた.再発後においては,医師からのケアに対する希望が強まると共に,医師からケアを受けることが難しい現行の医療システムへの不満が出現していた.以上のことから,治療を主眼においた現行の医療システムにおいては,末期癌患者の医師からケアが受けたい気持ちが充足されにくく,ホスピスのみならず一般の病棟においても緩和ケアの実践が可能なシステムが必要であると示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2001