発行日 1996年4月20日
Published Date 1996/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.1997078317
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神奈川県立がんセンターに入院した頭頸部のがん患者59人のQOLデータを解析した.QOLの調査は,入院時点から退院時点まで約2週ごとに行った.QOLの4指標(人間関係の維持能力,心理状態,生活状況,身体的快不快の状態)の値を計算した.解析に用いたのは52例であった.各患者の各時点のQOLは,入院時点の値を基準として,その差或いは差の割合で示した.QOL4指標は,治療の期間に低下するものの,退院時点には入院時点より高いQOL状態であった.エゴグラムによりタイプIIと分類された患者においては,退院時点になっても心理状態は低下したままであった.告知を受けた患者は未告知の患者と比較して良好なQOL状態を維持していた.多重ロジスティックモデルによる解析によって,QOLと関連性を有する項目としてエゴグラムのタイプII,告知,がんの進行度,がんの部位が抽出された
©Nankodo Co., Ltd., 1996