適正な輸液とは何か? 電解質・酸塩基平衡異常補正の輸液
酸塩基平衡異常に対する補正の実際
小原 まみ子
1
1亀田総合病院 腎臓高血圧内科
キーワード:
血液ガス分析
,
血液量
,
過換気
,
細胞外液
,
酸塩基平衡異常
,
重炭酸塩
,
水-電解質平衡異常
,
輸液療法
,
アシドーシス-代謝性
,
アルカローシス-代謝性
,
維持液
,
呼吸性代償
Keyword:
Acid-Base Imbalance
,
Bicarbonates
,
Blood Gas Analysis
,
Blood Volume
,
Hyperventilation
,
Water-Electrolyte Imbalance
,
Extracellular Fluid
pp.35-40
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017288229
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酸塩基平衡異常の治療は,原因となっている基礎疾患自体の治療が重要かつ根本的である.酸塩基平衡異常の増悪・維持因子となっている有効循環血漿量低下,K,Cl,Mgなどの電解質異常の補正も重要である.代謝性アシドーシス・アルカローシスが高度かつ進行性で緊急性の高い場合,換気コントロールによる呼吸性代償の誘導やアルカリ・酸の投与などアシドーシス・アルカローシス自体への治療が考慮されるが,電解質異常,細胞外液量過剰,奇異性細胞内アシドーシスなど重篤な有害作用に注意が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017