いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第3章)血液・造血器
免疫チェックポイント制御で造血器腫瘍を治療できるか
安川 正貴
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1愛媛大学 大学院医学系研究科血液・免疫・感染症内科学(第1内科)
キーワード:
Hodgkin病
,
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍マーカー
,
臨床試験
,
T細胞
,
リンパ腫-非Hodgkin
,
造血器腫瘍
,
Rituximab
,
CTLA-4抗原
,
Ipilimumab
,
Nivolumab
,
Programmed Cell Death 1 Receptor
,
Pidilizumab
Keyword:
Rituximab
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Clinical Trials as Topic
,
Hodgkin Disease
,
Lymphoma, Non-Hodgkin
,
T-Lymphocytes
,
Biomarkers, Tumor
,
Hematologic Neoplasms
,
CTLA-4 Antigen
,
Programmed Cell Death 1 Receptor
,
Nivolumab
,
Pidilizumab
pp.1036-1039
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044828
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免疫チェックポイントとは,T細胞の活性化を制御する機構であり,CTLA-4やPD-1などが負の制御を担っている.腫瘍局所では,免疫応答を負に制御する機構が作用して抗腫瘍免疫を抑制している.抗CTLA-4抗体や抗PD-1抗体投与によって抗腫瘍免疫が誘導され,メラノーマや非小細胞性肺がんなどで明らかな臨床効果が報告されている.化学療法抵抗性Hodgkinリンパ腫に対する抗PD-1抗体の劇的な臨床効果が報告されている.免疫チェックポイント制御抗体によって誘導される抗腫瘍免疫の主要な標的分子として,パッセンジャー遺伝子変異によって新たに生じる腫瘍特異抗原が考えられている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015