すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に
HAND
吉田 哲彦
1
1河崎会水間病院
キーワード:
AIDS認知症
,
MRI
,
髄液
,
理学的検査
,
抗HIV剤
,
重症度指標
,
Mini-Mental State
,
髄液検査
Keyword:
Cerebrospinal Fluid
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Physical Examination
,
Severity of Illness Index
,
AIDS Dementia Complex
,
Anti-HIV Agents
pp.837-841
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024558
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抗HIV療法の進歩により,HIVは長期のコントロールが可能となり,慢性感染症として扱われるようになった.それにより,重症の認知症を示す患者は減ったものの,軽度の認知機能障害や運動機能障害を呈する患者が多く認められるようになった.そのため,重症の認知症から,無症候性の患者までの幅広い状態像を包括して扱う必要が生じ,2007年にHIV関連神経認知障害(HIV-1-associated neurocognitive disorder:HAND)としてまとめられた.その後,HANDの有病率の高さ,QOLや生命予後への影響の大きさが知られるようになり,世界的に大きな注目を集め,近年,わが国でもその概念が知られ,関心を集めるようになっている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015