最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 多職種で終末期を支えるには
薬剤師
加賀谷 肇
1
1明治薬科大学 臨床薬剤学教室
キーワード:
腫瘍
,
オピオイド系鎮痛剤
,
ターミナルケア
,
チーム医療
,
薬学生涯教育
,
専門職の役割
,
認定・専門薬剤師
Keyword:
Analgesics, Opioid
,
Education, Pharmacy, Continuing
,
Neoplasms
,
Patient Care Team
,
Terminal Care
,
Professional Role
pp.1260-1264
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056505
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緩和医療における薬剤師の現状として,緩和医療の経験を有する専任薬剤師が緩和ケアチーム加算の算定要件となっている.また,日本緩和医療薬学会では緩和薬物療法認定薬剤師の認定制度を確立し,これまで304名の認定薬剤師が全国で活躍している.病院における緩和ケアチームの薬剤師の役割は,チーム内では薬物療法の専門家,薬剤部内では緩和薬物療法の指導的役割を担う.在宅医療をチームで担う保険薬局薬剤師の役割は,病院薬剤部と地域薬局の橋渡し役であり,訪問医,訪問看護師との連携による医療用麻薬の適正使用の推進役.チームの他職種との関わりとしては,医師,看護師はもとより,ソーシャルワーカーや栄養士,臨床心理士などとの情報共有が重要.薬剤師教育としては地域研修会やPEOPLEプログラムを通して態度教育に力を入れている.終末期医療を支えるための薬剤師の課題としては,日本緩和医療薬学会では「がん患者やその家族に寄り添える薬剤師の養成」で,当面の課題は本文中の7項目である.
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