最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 症状緩和をして終末期を支えるには
浮腫
蘆野 吉和
1
1青森県立中央病院 緩和医療科
キーワード:
緩和ケア
,
浮腫
,
生活の質
,
包帯
,
ターミナルケア
,
マッサージ
,
リンパ浮腫
,
スキンケア
,
弾性ストッキング
Keyword:
Bandages
,
Edema
,
Massage
,
Lymphedema
,
Palliative Care
,
Quality of Life
,
Terminal Care
,
Skin Care
,
Stockings, Compression
pp.1213-1217
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056495
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終末期では,とくにがん疾患で高率に浮腫が生じ,身体的にも,心理社会的にも,患者だけでなく家族の苦痛の一つとなっている.しかし,多くの場合,対応困難として放置されている.終末期に生ずる浮腫の原因や悪化要因は多種多様であるが,適切な評価を行い改善できることを行うことが大切である.浮腫,とくにリンパ浮腫の治療法として複合的理学療法は有用であり,終末期には病状や患者の希望に沿った個別の対応が必要である.今後予測される超高齢多死社会において,多くの人が最期までよい人生を送るためには,急性期病院だけでなく地域全体でリンパ浮腫治療が行われるよう,その指導者(テラピスト)の育成を図ることが必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013