ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の診断と病型分類
巣状分節性糸球体硬化症
佐藤 博
1
1東北大学 大学院薬学研究科臨床薬学
キーワード:
Prednisolone
,
糸球体硬化症-巣状分節性
,
多剤併用療法
,
分類
,
免疫抑制剤
,
病態生理
Keyword:
Classification
,
Drug Therapy, Combination
,
Glomerulosclerosis, Focal Segmental
,
Immunosuppressive Agents
,
Prednisolone
pp.695-698
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356244
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巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)は,一部の糸球体(巣状)の一部分(分節性)に認められる硬化病変をもって定義される病理形態的診断名である.分節性硬化病変の分布や形態的特徴から5つの組織亜型に分類され,それぞれの亜型ごとに治療反応性や予後について特徴的な態度を示す可能性が示唆されている.多くの症例はステロイド抵抗性の難治性ネフローゼ症候群を呈するが,ステロイドパルス療法や,免疫抑制薬の積極的な併用,さらにはレニン-アンジオテンシン系の抑制やLDLアフェレシスを含む脂質異常症対策などの組み合わせによって寛解を目指す治療体系が構築されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2013