新しい局面を迎えた肺癌診療
肺癌の疫学
津金 昌一郎
1
1国立がん研究センターがん予防・検診研究センター 予防研究部
キーワード:
エストロゲン代償療法
,
Isoflavones
,
飲酒
,
栄養生理学的現象
,
喫煙
,
コホート研究
,
死亡率
,
食物
,
性因子
,
タバコ煙公害
,
肺腫瘍
,
Beta Carotene
,
配偶者
,
アメリカ
,
日本
Keyword:
Alcohol Drinking
,
Food
,
Isoflavones
,
Japan
,
Lung Neoplasms
,
Mortality
,
Nutritional Physiological Phenomena
,
Sex Factors
,
Smoking
,
United States
,
Tobacco Smoke Pollution
,
Cohort Studies
,
Estrogen Replacement Therapy
,
beta Carotene
,
Spouses
pp.692-698
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013010631
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・肺癌は日本人のがんでの死因の第1位であるが、その年齢調整死亡率は1990年代半ばをピークに減少に転じている。これは、1960年代以降のタバコ消費量や喫煙率の減少に呼応している。・肺癌の最大の確立した原因はタバコ喫煙であり、日本人のメタ解析では、喫煙者の相対リスクは、男性4.4倍、女性2.8倍と推計されている。受動喫煙も確実なリスク要因で、国際的なメタ解析では約1.3倍にリスクが増加する。・食習慣との関連については、リスク要因として、ヒ素が含まれた水の飲用やβ-カロテンのサプリメントが、予防要因として、果物やカロテノイドの多い食品の摂取があげられている。・また、女性ホルモンとの関連が、非喫煙者肺癌の原因の一つとして注目されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012