血栓症診療update-新規経口抗凝固薬を加えて広がる世界
《治療にあたり内科医が知るべき知識》抗血小板療法とモニタリング
西川 政勝
1
,
田丸 智巳
1三重大学 大学院医学系研究科臨床創薬研究学
キーワード:
血小板機能検査
,
血小板凝集
,
遺伝子多型
,
ドラッグモニタリング
,
Clopidogrel
,
Cytochrome P-450 CYP2C19
Keyword:
Polymorphism, Genetic
,
Platelet Aggregation
,
Platelet Function Tests
,
Drug Monitoring
,
Cytochrome P-450 CYP2C19
,
Clopidogrel
pp.65-69
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012271442
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・急性冠症候群(ACS)は、ステント留置およびaspirinとチエノピリジンの抗血小板薬併用療法が標準治療として行われている。・抗血小板療法のモニタリングは血小板凝集計で行い、主として抗血小板薬の薬理学的作用の情報(効き過ぎ、至適値領域、不応症)を得るのに有用と考えられる。・aspirinまたはclopidogrelの不応症とは、薬理学的な観点から標準用量のaspirinまたはclopidogrelの投与により血小板凝集能が十分に抑制されない状態である。・不応症の検出方法が標準化されておらず、また不応症の評価基準は報告者によりさまざまであるが、概してACS+PCIでは不応症例の心血管イベントの発症リスクは高いとする報告が多い。・日本人のclopidogrel不応症に関するオールジャパン(多施設共同研究)の取り組みが必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012