増加するアレルギー疾患 内科医にとっての最良のアプローチとは
花粉症への理解と対応 望ましい花粉症薬物療法
岡本 美孝
1
1千葉大学 大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
キーワード:
Histamine Antagonists
,
二重盲検法
,
鼻アレルギー
,
花粉症
,
診療ガイドライン
,
ランダム化比較試験
,
Leukotriene Antagonists
,
禁忌(治療)
,
スギ属
,
ヒノキ属
Keyword:
Double-Blind Method
,
Rhinitis, Allergic, Seasonal
,
Histamine Antagonists
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
,
Leukotriene Antagonists
,
Chamaecyparis
,
Cryptomeria
,
Rhinitis, Allergic
pp.612-616
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010137780
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通年性アレルギー性鼻炎とは異なり、花粉症は花粉飛散開始前までは無症状であった多くの患者が、飛散開始とともに多量の花粉抗原の曝露を受けて激しい症状を示すことから「急性疾患」として捉えられ、迅速に症状の改善が求められる。花粉症の薬物治療にあたっては、1)花粉症治療薬の簡単な特徴を理解しておく。2)画一的な治療はせず、患者の訴えを十分把握する。3)重症度、病型を考慮する。4)症状が一定以上強ければ、ガイドラインに準じた併用療法を検討する。5)毎年症状が強い患者には初期治療を薦める。6)鼻閉が強い患者では薬物治療に抵抗を示す者が少なくない。鼻内構造異常の存在も念頭に置く。7)効果がみられない場合には専門医に紹介する。ことが必要である。
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