増加するアレルギー疾患 内科医にとっての最良のアプローチとは
花粉症への理解と対応 原因花粉の検索とその対策
岸川 禮子
1
1国立病院機構福岡病院 アレルギー科
キーワード:
花粉
,
眼鏡
,
環境モニタリング
,
マスク
,
花粉症
,
生活指導
Keyword:
Environmental Monitoring
,
Eyeglasses
,
Rhinitis, Allergic, Seasonal
,
Masks
,
Pollen
pp.606-611
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010137779
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1963年、春先のスギ花粉症が報告されて当初は青壮年の疾患であったが、現在、小児・高齢者へ拡大している。また、春のカバノキ科、初夏のイネ科、秋のキク科などの花粉症があり、花粉量に比例して罹患頻度は低く、地域性がある。花粉症は問診と原因花粉特異抗体や重複感作を検索して患者の背景因子を把握した診断が大切である。症状が多彩で花粉関連疾患を念頭に置く必要がある。花粉情報利用で花粉回避を行い、マスク・メガネ装着などでさらに回避率が高くなり生活指導の重要性がうかがわれる。鼻閉の強い症例は耳鼻科的合併症を考慮し、専門医に紹介する。
©Nankodo Co., Ltd., 2010