診療controversy medical decision makingのために 抗GAD抗体陽性糖尿病患者をどう扱うか
インスリン療法に積極的な立場から
丸山 太郎
1
1埼玉社会保険病院 内科
キーワード:
Glutamate Decarboxylase
,
Insulin
,
疾患モデル(動物)
,
糖尿病-1型
,
キラーT細胞
,
インスリン分泌細胞
,
抗GAD抗体
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Diabetes Mellitus, Type 1
,
Insulin
,
Glutamate Decarboxylase
,
T-Lymphocytes, Cytotoxic
,
Insulin-Secreting Cells
pp.309-313
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010107278
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抗GAD抗体は1型糖尿病診断のための指標であり、抗GAD抗体陽性の糖尿病患者は診断時には食事療法や経口血糖降下薬で血糖コントロールが可能であってもインスリン依存に進行することが多く、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)と呼ばれている。SPIDDMはSU薬や速効型インスリン分泌刺激薬(グリニド薬)で治療すると膵β細胞破壊の進行が促進されβ細胞機能の廃絶を招きやすいのに対し、インスリンを早期に導入するといつまでも良好な血糖コントロールが維持される。抗GAD抗体陽性糖尿病患者にはインスリンを早期に導入するべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2010