発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009138559
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56歳女。C型肝硬変症で通院中に会社の検診で貧血を指摘され受診した。小球性低色素性貧血を呈し、血清鉄16μg/dlのため鉄欠乏性貧血と診断した。上・下部消化管内視鏡検査で病変は認めず、階段を昇ると息切れがする自覚症状よりフェロミアの経口投与を開始した。1ヵ月後に血清鉄、ヘモグロビン値は上昇したがトランスアミラーゼ値、AST、ALTも上昇したため2ヵ月後に中止し、血清鉄、トランスアミラーゼ値は次第に低下した。中止後6ヵ月には投与前値に復したが、鉄剤中止後1年2ヵ月に食道静脈瘤破裂をきたし、肝不全となり肝移植目的で転院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009