診療controversy medical decision makingのために CKDでの尿酸コントロールレベル
積極的な立場から
渡辺 励
1
,
吉村 吾志夫
1昭和大学藤が丘病院 腎臓内科
キーワード:
心臓血管疾患
,
Uric Acid
,
Amlodipine
,
高尿酸血症
,
慢性腎臓病
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Uric Acid
,
Amlodipine
,
Hyperuricemia
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.584-587
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289974
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慢性腎臓病(CKD)という言葉を最近よく耳にするようになってきたが、この概念が提唱された理由に、慢性腎臓病と心血管系疾患との関与が明らかにされた点が大きい。つまり、腎臓がわるい患者は心血管系疾患を発症するリスクが高くなり予後不良であるため、より早期に慢性腎臓病を発見し、その進展を食い止める必要があることがわかってきたからである。こういった観点から尿酸値のコントロールの必要性を考えてみると、尿酸が腎機能障害の進展や高血圧発症に関与している可能性があること、尿酸による動脈硬化性病変への関与が解明されてきていることなどより、CKDでの尿酸コントロールを積極的に行っていくことは腎機能増悪を阻止する意味だけでなく心血管系疾患の発症を抑制していく意味でも非常に重要と考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008