発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056100
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血清マグネシウム(Mg)値が正常を示したが、利尿薬負荷試験でGitelman症候群不全型(class II)と診断した1例を報告した。症例は45歳女性で、軽いふらつき・全身倦怠感が出現し、近医にて低カリウム(K)血症を指摘された。その原因精査を行ったところ、血圧:120/68mmHg、血清K値:2.1mEq、血漿レニン活性:13ng/ml/hr、血清アルドステロン値:380pg/ml、代謝性アルカローシス、尿細管カルシウム(Ca)排泄率:0.30%を認めた。腹部X線では、腎臓の石灰化はみられなかった。Gitelman症候群を疑ったが、マグネシウムは2.0mg/dlと正常で、利尿薬負荷試験を行った。Furosemide負荷試験では著明な反応が、サイアザイド負荷試験では若干の反応がみられた。塩化Kであるスローケーによる治療を開始したところ、血清K値は徐々に上昇し、2.5ヵ月後には3.7mEq/Lとなった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007