内科医のためのパーキンソン病診療
病態の解明と研究の進歩 遺伝子治療の可能性と現在の進行状況
藤本 健一
1
1自治医科大学 内科学講座神経内科部門
キーワード:
アデノウイルス科
,
Aromatic-L-Amino-Acid Decarboxylases
,
Glutamate Decarboxylase
,
ベクター(遺伝子)
,
遺伝学的治療
,
Parkinson病
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Neurturin
,
陽電子放射型断層撮影
Keyword:
Adenoviridae
,
Aromatic-L-Amino-Acid Decarboxylases
,
Glutamate Decarboxylase
,
Genetic Vectors
,
Parkinson Disease
,
Genetic Therapy
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Neurturin
,
Positron-Emission Tomography
pp.879-883
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169045
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アデノ随半ウイルスベクターを用いたパーキンソン病の遺伝子治療は、すでに米国において3種類の臨床研究が実施され、安全性に問題のないことが確認された。われわれも本年前半には臨床研究に着手する予定である。まだ症例数が少なく、観察期間も短いため、慎重に推移を見守る必要はあるが、遺伝子導入は安全な治療法として定着する可能性が高い。米国で3種の異なるアプローチが実践されているように、どこにどのような遺伝子を導入すればよいかは、まだこれからの問題である。パーキンソン病の病因解明が進むとともに、導入すべき新たな遺伝子候補もみつかるはずである。遺伝子治療は、パーキンソン病の根本治療に道を開く重要なツールになるに違いない。
![](/cover/first?img=J00974.2007169045.png)
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