メタボリックシンドローム どう診断し、どう対処するか
知っておくべき代謝疾患に関するエビデンス 高血圧
島本 和明
1
1札幌医科大学 第二内科
キーワード:
インスリン抵抗性
,
高血圧
,
糖尿病
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Hypertension
,
Insulin Resistance
pp.64-68
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007160120
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メタボリックシンドロームの主要構成因子である高血圧に対する薬物療法において、メタボリックシンドロームの重要な共通背景因子であるインスリン抵抗性に配慮した降圧薬を選択することが重要となる。高血圧に対する多くの大規模臨床試験が行われている。インスリン抵抗性改善は、糖尿病の新規発症抑制についてVALUE,SCOPE,LIFE,CAPPP,HOPE,INSIGHT,ASCOT-BPLAにて、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、長時間作用型Ca拮抗薬において明らかにされている。降圧薬の選択では、メタボリックシンドロームを合併するものは当然であるが、腹部肥満などのリスクを有するものでは、インスリン抵抗性を改善する降圧薬が勧められる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007