発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001276144
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糖尿病患者の予後に与える高血圧の影響で重要なことは,血圧の絶対値であり,たとえ高血圧の範疇になくても糖尿病性合併症の発症,進展に影響を与えることである.したがって,糖尿病患者における血圧管理は高血圧単独の患者よりも厳重に行う必要があると考えられる.高血圧の管理のガイドラインとして知られるJNC-VIや1999年WHO/ISHのガイドラインでは,同様に糖尿病患者の降圧治療は130/85mmHgの正常高値からを治療対象としており,治療目標は130/85mmHg以下を目指すように勧告している.とくに糖尿病性腎症を合併した患者では,治療目標をより低く設定し125/75mmHg未満としており,日常の糖尿病診療でも積極的な降圧治療が望まれる
©Nankodo Co., Ltd., 2001