びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
びまん性肺疾患発症関連因子 間質性肺炎とサーファクタント
瀬戸口 靖弘
1
1東京医科大学 第一内科(呼吸器内科)
キーワード:
変異
,
肺サーファクタント
,
ATP-Binding Cassette Transporters
,
肺炎-間質性
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein B
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein C
Keyword:
Mutation
,
Pulmonary Surfactants
,
Lung Diseases, Interstitial
,
ATP-Binding Cassette Transporters
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein B
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein C
pp.292-298
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121181
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サーファクタントは、肺胞II型上皮細胞で産生され、90%が脂質、10%がSP-A,SP-B,SP-C,SP-Dの蛋白から構成される。小児の間質性肺炎の中に疎水性蛋白SP-B,SP-Cの遺伝子変異が明らかになり、中でもSP-C遺伝子変異は、家族性間質性肺炎の成人症例の中にも存在する。SP-C遺伝子変異だけでなく、ABC-A3遺伝子変異、またHermansky-Pudluck症候群のHPS-1遺伝子変異においても間質性肺炎を発症し、これらの遺伝子がコードする蛋白は肺胞II型細胞においてサーファクタント生成から分泌までの過程に関わり、肺胞II型細胞の機能異常に基づく新しい間質性肺炎発症の機序の存在が推測される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007