発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006186494
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2005年10月より,血栓溶解療法として脳梗塞発症後3時間以内のrt-PA(alteplase)投与が保険適用となった.脳梗塞超急性期には,虚血巣周辺部で細胞死にはいたらない程度の血流低下をきたす領域があり,ペナンブラと呼ばれている.超急性期脳梗塞治療のターゲットとして,3~6時間可逆性を維持しているペナンブラ領域への早期血流改善が考えられる.現状では,全脳梗塞症例の2~5%しかrt-PA治療の適応となっていない.rt-PA治療適応症例を増やすためには,ペナンブラの検出や出血性リスクの評価が重要である.今後,血栓溶解療法は神経保護療法などとの組み合わせも検討する必要がある
©Nankodo Co., Ltd., 2006