発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006127545
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79歳男.発熱で受診した.白血球減少を認め,白血球分画では核の左方移動を認めた.外来で経過観察したが,白血球数は正常で,血小板数にも異常はなかった.肺炎で入院した.炎症反応の上昇と血小板数の増加を認めたが,白血球分画上異常はなかった.肺炎は抗生物質の投与により改善し,退院時には白血球数の正常化と炎症反応の陰性化を認めたが,血小板数は正常化せず徐々に上昇した.巨核球は胞体が広く過分葉した核を有する本態性血小板血症に特徴的な所見を示した.骨髄所見と合わせ,本態性血小板血症の病態と考えられた.hydroxyurea(HU)の内服を開始した.発熱で受診し,末梢血中に白血病芽球44%を認め,急性骨髄性白血病と診断した.染色体異常が出現したことより,HUによる二次性急性白血病の可能性を考慮し,HUを中止した.CAG療法を開始した.治療抵抗性となり死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2006