発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005074322
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癌患者において,痛みによって起こるQOLの低下は重大な問題であり,疼痛緩和治療は癌治療とともに,進行度に関わりなくはじめられるべきである.痛みの治療にはモルヒネなどのオピオイド鎮痛薬は必須の薬物である.モルヒネ除放剤の発売以来,WHOの治療指針に基づいて疼痛治療が行われるようになり,癌の痛みから解放される患者も多くなった.しかし,現在でもモルヒネに対する誤解や偏見,さらに不十分な副作用対策から,必要なときに十分にモルヒネを使用できない場合もある.最近強力なオピオイド鎮痛薬が発売され,モルヒネ以外の選択肢が増えた.癌の痛みのコントロールがさらに容易に,また有効に実行できるようになった
©Nankodo Co., Ltd., 2005