発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003099194
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
41歳女.歩行障害を主訴とした.発熱,貧血,四肢筋力低下が出現し,諸検査より総合的に多発筋炎と診断した.ステロイドホルモン投与にて症状,検査値の改善がみられ,外来通院となった.その後,下肢筋力の低下,感覚鈍麻が出現し,次第に歩行困難となった.前回入院時と同様に,RF,RAHAは軽度高値であったが,腫瘍マーカーではCEA,CA19-9は正常,髄液検査では細胞数6/μlで蛋白質は1220mg/dlと著明に上昇し,糖は43mg/dlであった.脊髄のMRI検査にてTh11を中心に髄外腫瘍を認め,原発性の脊髄腫瘍を疑い腫瘍摘出術を施行した.術後経過は順調で,後遺症なく歩行障害は改善した.以上より,PMといえども,腫瘍の合併の可能性を念頭に置き,注意深く経過観察することが重要と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002