発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002075497
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肝癌は度重なる再発を繰り返し,再発を重ねるにつれ腫瘍数の増加と細胞の悪性度が増し,最終的には局所治療では対処しきれない状態となってくる.更に背景肝病態が高度に進展し非代償性となり,肝癌に対する局所療法が不可能となる症例もある.最近の研究では,慢性肝炎や肝硬変患者におけるインターフェロン治療の肝発癌抑止効果が明らかにされている.更に,肝癌治療後に生化学的治療効果を期待した長期にわたるインターフェロン投与により,肝癌の再発が低減するとの報告もある.肝癌症例であっても,きちんとした治療(手術,ラジオ波など)を施行した後にインターフェロンなどの抗ウイルス治療の効果が期待される症例では,肝癌の再発抑止のみならず,肝機能の改善も認められ,その治療成績は肝移植以上である
©Nankodo Co., Ltd., 2001