発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002075487
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結節内に存在するGlisson鞘内の既存肝動脈,門脈,動脈性新生血管と結節の血行動態の関係について解説した.既存肝動脈からの動脈血の減少が,結節内門脈血流の低下に先行することが示唆された.新生血管は,境界病変或いは発癌の初期から増生しているものの,これらの結節内の血行動態は既存肝動脈の減少,門脈の減少を反映しており,組織学的な血管の存在が,必ずしも結節内の血行動態を反映しているわけではないことが判明した.画像診断にて結節内の血行動態を解析することは,肝細胞性結節の悪性度診断が可能であり,発癌或いは癌の発育のメカニズムの解析にも重要な情報を提供するものである
©Nankodo Co., Ltd., 2001