発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008300517
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RI法が使用できない(もしくは導入前の)施設でのセンチネルリンパ節(SLN)生検方法の一つとしてのCT lymphography(CT-LG)の意義を検討した。腫瘍径3cm以下、N0の乳癌33例に対してCT-LGを併用したSLN生検を施行した(CT-LG群)。対照群として色素法単独にてSLN生検を施行した61例を用いた(色素法群)。CTでSLNが描出されたのは33例中30例で、このうち27例では色素法でもCTと同一のリンパ節が染色された。SLN同定率は、色素法単独では74%にすぎなかったものがCT-LG併用により94%まで向上した。SLN転移陽性例は色素法単独で18%、CT-LG併用で16%とかわらず、センチネルが陰性でback up郭清で腋窩転移がみつかったいわゆるセンチネル偽陰性例は色素法単独で16%と多かったものが、CT-LG併用では3.8%と許容可能と思われるレベルになった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008