新しい透析器の高血液流量での物質移動効率の検討

透析器の海外での使用を想定して、高血液流量(QB)、透析液流量(QD)での溶質除去性能と透析液流動状態を、透析液側境膜物質移動係数(kD)に関する無次元相関式を導出して検証した。透析器はAPS-15SA(旭化成メディカル)を対照としてPES-15Sαeco(ニプロ)、PN-140S(日機装)、NV-15U(東レ)、APS-15DSplus(旭化成メディカル)を用いた。血液流量がクリアランス(CL)に及ぼす影響については、各透析器で異なり、APS-15DSplusが最も増加度合いが大きかった。QBおよびQDを変化させてvitamin B12のCLを測定して総括物質移動係数を算出し、さらにWilson-Plot法によりkDを算出した結果、シャーウッド数はレイノルズ数の0.47～0.56乗に比例し、既往研究の結果と整合した。