養成施設卒業研究誌上コンペ
フィルタライフタイム比較のためのブタ血液を用いた長時間血液濾過実験モデルの作製
植木 駿一
1
,
小久保 謙一
,
小林 こず恵
,
小林 弘祐
1北里大学 医療衛生学部医療工学科臨床工学専攻
キーワード:
血液凝固
,
血液濾過
,
ミクロ細孔フィルター
,
生物モデル
,
時間因子
,
Nafamostat
,
Sodium Citrate
Keyword:
Blood Coagulation
,
Hemofiltration
,
Micropore Filters
,
Models, Biological
,
Time Factors
,
Nafamostat
,
Sodium Citrate
pp.704-705
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
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- 文献概要
急性血液浄化用フィルターのライフタイム評価モデルを確立するため、まず屠殺後実験室まで運搬したブタ血液(購入血)が長時間濾過実験に適しているかを確認するため、凝固・線溶系因子を調べた。購入血の一部においてトロンビン・アンチトロンビン複合体、トータルPAI-Iでヒト基準値を上回るものがあったが、全体の平均値はDダイマーを含めブタ内頸動脈から採血した新鮮血との有意差はなかった。この購入血を用い、ナファモスタットメシル酸塩と併用するクエン酸三ナトリウムの濃度を変化させて持続血液濾過実験を行った。その結果、クエン酸三ナトリウムの濃度が上昇するに従い、膜が目詰まりし始める時間および中空糸が詰まり始めるまでの時間は有意に延長した。6mM添加では血液バッグ内で凝固が発生し、10mMでは48時間経過してもTMPの上昇がなく、濾過実験の適正添加濃度は7~8mMと考えらえた。
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