放射線科医が診断すべき日常診療で迷う症例
(第7章)肺 びまん性粒状結節を来す疾患
坂井 修二
1
1東京女子医科大学 画像診断学・核医学講座
キーワード:
嚥下障害
,
珪肺
,
血管腫症
,
細気管支炎
,
鑑別診断
,
石灰沈着症
,
結核-粟粒
,
肺炎-マイコプラズマ性
,
肺疾患
,
肺腫瘍
,
肺胞炎-外因性アレルギー性
,
サルコイドーシス-肺
,
トリコスポロン症
,
胸部CT
,
多中心性Castleman病
Keyword:
Angiomatosis
,
Alveolitis, Extrinsic Allergic
,
Calcinosis
,
Bronchiolitis
,
Deglutition Disorders
,
Diagnosis, Differential
,
Lung Neoplasms
,
Lung Diseases
,
Pneumonia, Mycoplasma
,
Silicosis
,
Tuberculosis, Miliary
,
Sarcoidosis, Pulmonary
,
Trichosporonosis
,
Multi-centric Castleman's Disease
pp.s140-s149
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.15105/J00235.2014127016
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本企画は,2013年2月に行われた日本医学放射線学会関東地方会セミナー時に依頼されたコンセプトだが,何を取り上げるか大変迷った.放射線科医が診断すべき日常診療で迷う症例といってすぐに思い浮かんだのは,胸部単純X線写真で急速に進行したびまん性肺疾患で,急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome;ARDS),肺水腫,肺出血,誤嚥性肺炎などの鑑別診断であった.その他にも,日和見感染での鑑別,小児の嚢胞性疾患の鑑別,リウマチ患者治療中のびまん性病変,好酸球高値を来す疾患なども候補として考えた.しかしこれらの多くは,病歴や血液検査データが鑑別の鍵となることも多いため,本企画のコンセプトとは異なると感じた.そこで,臨床的には診断に迷うが,十分勉強すれば画像で鑑別できるようになる疾患として,本項ではびまん性粒状結節を示す肺疾患の鑑別診断に関して解説することにした.
Copyright © 2014, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.