特集 ビギナーのための腹部画像診断―Q&Aアプローチ―
第8章 腹膜・腸間膜 Q1 大網の脂肪織に異常を認めた時の鑑別について教えてください.
日髙 啓介
1
,
小山 貴
1
1倉敷中央病院放射線診断科
キーワード:
腹膜炎
,
腹膜偽粘液腫
,
悪性中皮腫
,
悪性リンパ腫
Keyword:
腹膜炎
,
腹膜偽粘液腫
,
悪性中皮腫
,
悪性リンパ腫
pp.S158-S160
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002173
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
• 多くは腹膜炎で,腫瘍または炎症による可能性が考えられる.
• 腫瘍性の場合は腹腔内臓器の癌による腹膜炎が多く,稀に虫垂の粘液嚢腫に由来する腹膜偽粘液腫,悪性中皮腫,悪性リンパ腫がある.炎症としては,結核性腹膜炎や卵巣の嚢胞性病変の破裂に伴う化学性腹膜炎が考えられる.
• 腹腔内に出血や腹水が生じる場合にも,大網の脂肪織の吸収値に変化が生じうることを認識しておきたい.
Copyright © 2021, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.