特集 人工呼吸管理での新たな工学的技術の進展
【特集関連記事】臨床工学技士からみた呼吸補助としてのECMO管理
砂原 翔吾
1
1大阪急性期・総合医療センター 医療技術部 臨床工学室
pp.571-577
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.15105/CE.0000001561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1972年に外傷性の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対するECMO療法が世界で初めて報告1)された後に,さまざまな臨床試験を経てその有用性などが議論されてきた.なかでもイギリスで実施された多施設共同研究(CESAR trial)2)が注目を集め,「重症呼吸不全に対しECMOを考慮すべきである」という声が支持されるようになった.CESAR trialでは,ECMOセンターなどの専門的な知識や機器を有した専門施設でこそより良い治療成績が得られること,ECMO中に肺を十分に休ませるlung rest設定*1がより生存率の向上につながることが示唆された2).
Copyright © Gakken All rights reserved.