特集 Evidence Update 2021 最新の薬物治療のエビデンスを付加的に利用する
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の注目論文
浦上 宗治
1
1佐賀大学医学部附属病院 感染制御部
キーワード:
副腎皮質ホルモン
,
臨床試験
,
Evidence-Based Medicine
,
文献学
,
Tocilizumab
,
Favipiravir
,
COVID-19
,
Remdesivir
Keyword:
Evidence-Based Medicine
,
Clinical Trials as Topic
,
Philology
,
COVID-19
,
Adrenal Cortex Hormones
,
Remdesivir
,
Favipiravir
,
Tocilizumab
pp.18-22
発行日 2021年1月5日
Published Date 2021/1/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021106217
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<Key Points>◎新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は医療だけでなく学術雑誌にも影響を与え、査読付き論文の撤回やプレプリントの拡散などエビデンスは翻弄された。◎ステロイドの全身投与には重症COVID-19の死亡率を低下させるメタ分析がある。◎抗ウイルス薬・レムデシビルには肺炎を有するCOVID-19の回復までの期間を短縮するランダム化比較試験(RCT)がある。◎抗ウイルス薬・ファビピラビルには無症状・軽症COVID-19のウイルス消失率が改善しなかったわが国発のRCTがあるが、サンプルサイズが小さく統計的パワー不足の可能性がある。◎IL-6阻害薬・トシリズマブには中等症COVID-19の挿管率もしくは死亡率を低下させなかったRCTがある。
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