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要旨
目的
看護基礎教育での対象理解に役立てるために、2010年以降の国内文献からセクシュアリティ概念を明らかにする。
対象と方法
医中誌およびCiNiiで文献検索し、分析はRodgersの概念分析を参考に行った。
分析では文脈を理解するため論文の熟読に努め、文献データからデータシートを作成し、研究対象、研究目的、結果などの情報を収集した。次に、概念を構成する属性、先立って生じる要件、結果から生じる帰結の内容を抽出した。抽出した内容は共通性と相違性に配慮して、サブカテゴリ、カテゴリと抽象度を上げ検討し、セクシュアリティの先行要件、属性、帰結の文脈を見出し、概念の定義を行った。分析結果の妥当性を確保するために分析途中では概念分析を学習する大学院生からのピアレビューを受けた。さらに、今回の概念分析に重要だと考えられるランドマークとなる文献を追加し、内容を精選し最終的な分析結果とした。なお、検索サイトは所属施設で使用可能なものを用い、許可された範囲の文献複写を行い、使用文献を明示することにより著作権保護に配慮した。
結果
30文献を分析した結果、セクシュアリティは「生物学的な性、身体的特性、性自認と性的指向という【個人的要件】と【社会的要件】により変化し、個人の中で【生涯を通じ存在】するものである。また、他者との【心身の結びつき】を求める過程であり、その結びつきを求める対象の決定には個人の【性の認識】に基づく。この性の認識は個人的なことではあるが、社会的な影響から逃れられない【社会的文脈にかかわる感情】であり、最終的には、個人の【欲求の達成】【社会との関わり】【健康の危機】に至る」という内容が抽出された。
結論
30の国内文献を対象とした概念分析によるセクシュアリティ概念が確認された。
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