あなたにとって作業療法とは何ですか？

三者三様　十人十色

　私は，今回の企画にあたっての自分が考える作業療法に「三者三様」，「十人十色」という言葉を選びました．作業療法では，活き活きとしたその人らしい生活の実現を目指して支援を行います．対象者の生活の営みはさまざまで，それぞれにとって価値のある作業も異なっています．まさしく「三者三様」，「十人十色」といえるものです．したがって，作業療法では，その個別性を最大限に尊重したうえでのかかわりが重要であると思います．

　また，本誌のこの企画からもわかるように，支援する側であるわれわれ作業療法士の作業療法観もさまざまであり，これも「三者三様」，「十人十色」といえるかも知れません．作業療法士が自分の得意とすることや自分の考え方を活かして作業療法を実践することは，対象者にとっても利点があることだと思います．