連載 作業療法に役立つ臨床推論:生活障害の科学的分析から生まれるオーダーメイドな作業療法・第3回
認知症を合併する事例における臨床推論
横井 賀津志
1
,
酒井 浩
2
,
宮口 英樹
3
Katsushi Yokoi
1
,
Hiroshi Sakai
2
,
Hideki Miyaguchi
3
1大阪府立大学
2藍野大学
3広島大学大学院
pp.1176-1178
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202705
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認知症のある方への作業療法の目的は,中核症状や行動・心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia:BPSD)により思い通りにできなくなった作業や生活上のしづらさに対し,再びその人の役割や意味のある作業を取り戻すように働きかけ,安定した生活につなげることにある.そのためには,複雑に絡み合う作業と人,環境による要因をひもとき,BPSDや生活上のつまずきがなぜ生じているのかを的確に評価し,全体像を捉える必要がある.今回,認知症のある方に対するニーズの捉え方および生活上のつまずきを,作業の視点で推論する.
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