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編集後記
大須賀 穣
pp.240
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426101085
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巷ではサイエンスの話題としてSTAP細胞でもちきりである.確かにこのニュースには私もたまげた.再生医療の世界を塗り替えるかもしれない.STAP細胞はあまりにも革新的であったので,論文掲載まで数年間のひたすら地道な研究があったと聞く.只々敬意を表するのみである.
比較するのもどうかと思うが,ついつい内視鏡外科の進歩と比較してしまう.内視鏡外科の進歩は目覚ましくもあるが,どちらかというと着実に一歩ずつ進歩している気がする.STAP細胞が大きな階段を半ば不連続的に登ったのに比べると坂道をひたすら前進している感じである.ただ,内視鏡外科の進歩は目に見えて病気の治療に貢献してきたが,再生医療が現実にどれほど治療に貢献したかはまだ定かではない.とは言っても歴史の必然から考えると,基礎科学やテクノロジーの革新的進歩が臨床現場を大きく変えていくのは間違いない.画像処理技術,手術ロボットなどの進化によりキーボードで手術が容易にできる日が来るかもしれない.また,生体材料などの進化により縫合が不要になる日が来るかもしれない.
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