特集 腎疾患
【慢性腎臓病(CKD)】
【コラム】ネフローゼ症候群—蛋白尿と浮腫を主体とした病態へのアプローチ
小山 勝志
1
Katsushi KOYAMA
1
1刈谷豊田総合病院 腎・膠原病内科
pp.201-210
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900407
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ネフローゼ症候群は,糸球体由来のアルブミンを主体とする大量の蛋白尿により,低アルブミン血症と浮腫を生じるとともに,コレステロールの産生増加と分解低下によって脂質異常症を合併する疾患群である。また,Tリンパ球機能障害や低ガンマグロブリン血症による易感染性を示すほか,肝臓での凝固因子の産生の亢進や,アンチトロンビンⅢの尿中への漏出による線溶系の低下のため,血栓形成傾向を呈する1, 2)。まず,その診断基準(表1)3)と病態を整理し,蛋白尿と浮腫を主体としたネフローゼ症候群へのアプローチについて述べる。
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