特集 どうする? PCAS
advanced 脳機能モニタリング
【コラム】電極数が限られた脳波計—ポイントを押さえた施行で臨床に有用な情報を
佐久間 絢
1
,
藤本 佳久
1
Aya SAKUMA
1
,
Yoshihisa FUJIMOTO
1
1聖マリアンナ医科大学 救急医学
キーワード:
ヘッドセット型脳波計
,
国際10-20法
,
連続脳波モニタリング
,
予後評価
Keyword:
ヘッドセット型脳波計
,
国際10-20法
,
連続脳波モニタリング
,
予後評価
pp.582-584
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201219
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はじめに
蘇生後症例において発作は9〜36%1,2)にみられる。神経学的予後悪化との関連性が示唆されているため,蘇生後できるだけ早期に脳波モニタリングを行うことが提案されている3)。早期から脳波モニタリングを行うことで,神経学的予後判定,脳死判定予測にも活用できるため,施設のリソースが許すのであれば積極的に行っていきたい。
脳波検査のゴールドスタンダードは国際10-20法による持続脳波モニタリングcontinuous electroencephalography(cEEG)になる。しかし,救急集中治療領域の臨床現場への導入は,「脳波計の扱い」や「装着と定期的な電極調整の必要性」などのリソースに関する諸問題があるため,ハードルが高い施設が多い。American Heart Association(AHA)とNeurocritical Care Society(NCS)が共同で発表した蘇生後患者の管理に関する指針3)では,cEEGが難しい場合には間欠的に図1のタイミングで脳波モニタリングを行うことが提案されている。
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