徹底分析シリーズ —一時総括—COVID-19時代の麻酔
気道確保支援チームの活動—手術室外での麻酔科医の役割
田村 有彩
1
,
山本 寛人
1
Arisa TAMURA
1
,
Hiroto YAMAMOTO
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
pp.152-156
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201899
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東京医科歯科大学医学部附属病院(以下,当院)では,麻酔科による気道確保支援チームを整備して,重症COVID-19患者の気道確保のすべてを請け負っている。このチームの目的は,①エアロゾル発生に伴う感染リスクが高いと考えられる挿管,チューブの入れ替え,抜管に最も慣れている麻酔科医が対応することが,院内感染防止の一助となるであろうということ,②通常の診療キャパシティを超える患者数をカバーしなければならない可能性があり,重症症例の診療の中心となる救急科や集中治療科の負担を,気道確保の分だけでも減らすこと,の2点であった。
本稿では,当院のこの取り組みを紹介する。第1波の影響が小さかったために今後準備が必要になる地域の施設や,すでにCOVID-19診療を始めているが対応に不安のある施設の参考および選択肢の一つとなれば幸いである。
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