徹底分析シリーズ 末梢ルートトラブル—点滴漏れと薬剤性静脈炎
巻頭言
一柳 彰吾
1
1あいち小児保健医療総合センター 麻酔科
pp.35
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201872
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- 文献概要
今回は,血管外漏出などの末梢ルートトラブルをテーマにした。麻酔科医であれば,誰しも一度や二度は血管外漏出に遭遇したことがあるだろう。しかし,血管外漏出の発生原因や対応について“慣熟”している人は多くない。血管外漏出について調べようと思っても,抗がん剤に関連する文献や参考書は多いが,われわれ麻酔科医が知りたい周術期血管外漏出について詳しく記されたものはほとんど見当たらない。
そこで,注意すべき薬剤,予防方法,早期発見,初期対応と治療などを項目立てて,各分野のエキスパートにわかりやすく解説していただいた。また,周術期というわけではないが,これまでの知見が最も集まっている化学療法室での対策についても皮膚科医の立場から執筆いただいた。
点滴漏れやそれによる静脈炎などの末梢ルートトラブルを過去に経験したことのある方はもちろん,まだトラブルに遭遇したことのない方も,今回の徹底分析シリーズでその備えをしていただきたい。「明日はわが身」である。
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