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from LISA
pp.491
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100661
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- 文献概要
■臨床研修医制度が見直され,来年度より研修プログラムが変わるようです。新たなる制度を設けたなら,それまでの議論がどうであれ,とりあえずある一定期間は施行してみて,その後の見直しを経て,よりよい制度へと整備しいく。見直しは必要不可欠であることは言うまでもありません。しかし,今回の研修医制度の見直しには,この研修を受ける学生からも疑問の声が上がるなど,さまざまな問題点が指摘されています。この制度が始まる前に,この制度が始まることで,米国のように,出身大学ではなくどこで研修したかが重要になってくるのだ,ということを聞いていただけに,「大学病院等の医師派遣・養成機能の強化」という見直しにあたっての基本的な考え方は不思議。この制度は何のための制度だったのか,大学病院のマンパワー確保に問題がシフトしてしたと思われてもしょうがありません。
ともあれ,今回麻酔科は必修科目ではなくなり,選択科目になります。これって本当によいことでしょうか。将来,麻酔科を選択するしないに関係なく麻酔科にて全身管理を経験することは,挿管などの基本手技を身につけること以上に重要であると考えます。そのことは,研修を受ける側以上に,麻酔科にとってよいことだと思えるのです。麻酔科・麻酔科医が病院でどのような存在なのか,頭の片隅に少しでも残れば,その後の各科との連携がよくなっていくのでは,と考えるのですが。いささか楽観的すぎますが,期待してしまいます。
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