特集 呼吸器診療の悩ましい「分かれ道」—プロは何を選ぶか?
Ⅲ.治療
気道に対して頻用される漢方薬の分かれ道
境 修平
1
1なのはな耳鼻咽喉科
キーワード:
麻黄剤
,
六病位と虚実
,
麦門冬湯
,
小青竜湯
Keyword:
麻黄剤
,
六病位と虚実
,
麦門冬湯
,
小青竜湯
pp.480-485
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.243232680730030480
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ここが分かれ道
●かぜ症候群に対しては葛根湯というのが一般的になっているが,患者の年齢や体力,病位により麻黄剤を選択するか,柴胡剤を選択するかが重要である.
●咳に対しては麦門冬湯が頻用されているが,診療ガイドラインからは乾性咳嗽に用いるとされている.実際には湿性咳嗽に誤用されるケースも多く,咳の性状や罹病期間により漢方薬の使い分けが必要である.
●アレルギー性鼻炎には小青竜湯というのが一般的であるが,患者の症状(くしゃみ・鼻漏型か鼻閉型か)などにより漢方薬の使い分けが可能である.

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