Japanese
English
論述
筋受容器—第1編 哺乳動物の筋紡錘
Mascle recepter (1)
伊藤 竜
1
,
伊藤 文雄
2
Ryo Ito
1
,
Fumio Ito
2
1名古屋大学生理
2愛知学院大学歯学部生理
1Dept. of Physioiogy, Nagoya University
2Dept. of Physiology, School of Dentistry, Aichigakuin University
pp.172-184
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906283
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Ⅰ.緒言
従来哺乳動物の骨骼筋内受容器には多数の種類が見出されており,中でも筋紡錘は特殊な構造に分化したものとして注目され,組織学的・生理学的な数多くの研究がなされている。特に1960年以後筋紡錘の構造上の新知見がいくつか見出されると共に,それに関連した機能も詳細に分析された。然し魚類以下の下等動物には筋紡錘は見られず(Baum 1900;Hinsey l934),所謂leaf-like ending(葉状神経終末)又はfree-nerve ending(遊離神経終末)がその骨骼筋受容器の主役を演じている(Wunderer 1908;Fessard & Sand 1937)。更に哺乳動物でも内臓諸臓器の平滑筋に分布する受容器は全てこれ等未分化の型の受容器であり(Nicolesco 1959)又骨骼筋内にも多数認められている。(Barker 1962)。従つて種々の筋活動(反射を含めて)に於けるこの種の受容器の役割は非常に大きいものと考えられる。それにも拘らずこの受容器の機能に関する研究は少なく,哺乳動物でわずかにPaintal(1960,1961)及びBessou & Laporte(1961)の研究があるに過ぎない。
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